「悲劇のヒロイン演じてんじゃねーよ」

その言葉は私の思いを踏みにじった

別に演じてなんかない

空へと旅立っていった彼に、私は悪いことをした

簡単に言えば、私が殺した

私があのとき、飛び出したりなんかしなかったら、
彼のまわりの人達がこんなに悲しんだりしなかった。


愛する人が私をかばって死んだ

そんな漫画みたいなこと、あるはずないって思ってたのに



悲劇は繰り返す



私が縋りつきすぎたのかもしれない

彼の存在は大きかった

それゆえに、
彼を密かに好きだったみんなは、私を恨んだ


なんでお前が生きてんだよ

死ねよ

なんて、皮肉を言われる


慣れた

でも、私は生きるよ


彼が救ってくれた命だから

一生をかけてでも

この命を大切にする