「気をつけて帰れよー」



と言いながら

教室を後にする担任の背中を見送りつつ

開きっぱなしだった教科書を閉じる。





鍵預かったし、ちょっとぐらい帰るの遅くていいよな…別に1人暮らしだし。




そう思い、再び空を見上げた時だ。





「お前、榛原だっけ…?」




1人の生徒が教室に入ってきた。