「じゃあ、美織。よく聞いて。
あんなことがあって、怖かったよな。
辛かったよな。

今は、男の言うことなんか信じられないかもしれない。

だけど、ゆっくりでいい…ゆっくりでいいから、俺のことを………


信じて…ほしい。」


そう言った先生の顔は、真剣で。

これが嘘だとは、とても思えなかった。


今までの辛さや今の安心感がどっと押し寄せてきて、私は泣いてしまった。