すると…

さっきので、段ボールがわずかに動いて、紙束との位置が近くなっていたみたいだ。


段ボールは、紙を巻き込んでドドドッ!!っと倒れていく。

やった…!



すると、向こうから声が聞こえてきた。

「今、すごい音しませんでした?奥から。俺、ちょっと見てきますね。」

「いや!気のせいでしょう。
なんなら、後で俺が見てきますよ。」


あと、もう少しで気付きそうだったのに……


こうなったら、もうどうなってもいい。

私は、何回も何回も壁に体を打ち付けた。

ドン。ドンッ。ドンッ。


「やっぱり、俺が見てきますね。」

「いや、あの、ちょっと…!」

荒井先生は、圭先生の声なんて耳に入らないかのように真っ直ぐこちらに向かってくる。

そして、やっと開けられたドアから差し込んで来る希望の光________。