それからの圭先生は………

びっくりするくらい、私と荒井先生が関わる機会を増やしてくれた。

「この古典の文章は、_______っていうところが中学生だと理解しにくい部分なんだ。だからここを聞きにいってみな。」

「授業終わったら、荒井先生と冊子の綴じ込みしといで。俺に押し付けられた、って体でいいから。」

「今日は、荒井先生面談入ってるから、今のうちに喋っといで。」


私は、とても嬉しかった。

この私の気持ちは、周りの人に良く思われないことを自分が一番理解しているから。

だからこそ、協力者が現れるなんて思ってもみなかった。

私の中で、圭先生への信頼は厚くなっていった。