その日の授業終わり。

私は、圭先生に肩をぽんぽん、と叩かれた。

「どうかしましたか?」

「ちょっと、話があるから……
こっち、来て。」

私は、紫乃に今日は勉強のために居残るとだけ伝えて、圭先生の後を付いて行った。

連れて来られたのは、ひと気の無い教室。

「あの、話って……。」

「あぁ、うん。まぁ、とりあえず座ろ?」

私は、黙って椅子に座る。
なんだか、そうしなきゃいけない気がした。

「よし。んじゃ、単刀直入に言うよ。






美織、荒井先生のこと好きでしょ?
もちろん、loveの意味で」


うそ、だ。まさか、私の気持ちがバレるなんて。

「いや、ちが…「違うとは言わせないよ。隠してるつもりかもしれないけど、思いっきり顔に出てる。」


ここまで言われると、もはや反論のしようがない。
まさか、私のすぐ顔に出る性格がこんなところで裏目に出るとは………。

「あの…認めます。認めますから…
絶対、本人には…いや、周りの人に、言いふらさないでください…。」