『ゆうだ……』
名前を呼ぶ前に、勇大が私の肩に額をつけた。
『……みや、こ……俺、俺……』
『うん。』
『……っ、俺、みんなと……もっ、と……バスケしたかった……』
『うん……』
勇大の肩が、震えてた。
大きな勇大が、小さく見えた。
『俺……ちゃんと、ぶ、ちょうとして……っやってこれたか、な……』
『うん、勇大は立派だったよ。ちゃんと、部長としてやってこれたよ。立派だったよ、勇大は!!』
そう言うと、私は黙ったままの勇大を抱き締めた。
今にも壊れちゃいそうに見えたから、安心させたくて。
『っ……ありがとう……みや、こ……』
静かに、勇大は泣いてた。


