「俺が都子と一緒にいたいから。」 もう、本当ズルイ。 それは、幼なじみとしてなの? バスケ大好き仲間として? それとも、女の子として? まだニコニコ笑ってる勇大を見てたら、何かもう、いいや。 「私、三坂高校に行こうと思ってるんだけど、本当に勇大も三坂にする?」 私も勇大と考えてること一緒だったし。 「三坂ね、うん。三坂にする!!」 「本当、馬鹿。」 「あはは!!」 蝉の鳴き声を背景に、当たり前のように交わした言葉は、今も忘れられない。