今日も滞りなく夜がやって来た。めぐむはいつもの様に寝室の窓辺にコーヒーを置いてカーテンの隙間から空を見上げる。紺地に星が煌めくカーテンを二人揃って一目惚れで買ってから2年が経った。

どこで何を間違えてしまったんだろう。

そう呟いては答えがでないまま夜は深くなる。
拓海がいない夜は決まって眠れない。
今頃、拓海は仕事が一段落してるだろうか。今夜こそはメールでも送ってみようか。でも…。めぐむは今までの未送信メールたちを眺めてケータイを伏せた。