「お、は……よう…。」
二人で話していると、千笑が登校してきた。
私が見慣れない男子と話しているのを見てか、表情が少し警戒気味だった。
「おはよう!」
「おはよ〜」
私に続いて彼も挨拶を交わす。
「この人小野ク………
小野です!!」
初呼び捨てはなんとか成功!!
「小野優大と申します。」
小野くんは私の時と同じように丁寧に頭を下げた。
「あ!私は山田千笑と申すぃます…。」
「「…………
プッ…ハハハハハハ!!!!」」
私と小野くんは思わず顔を見合わせて笑ってしまった。
千笑は苦笑いしながら、なぜ二人はこんなに爆笑するのだろうといった顔でこちらを見る。
「あ〜腹痛い(笑)
大丈夫!さっき、この人もおんなじところで噛んでたから(笑)」
「そう、私も『申すます!』って言った(笑)」
「え!!そうなの!!??(笑)」
そして千笑も笑い出す。
なぜかわからないけど、
こんなくだらいことが、とても楽しかった。
私の心が、
また温かくなっていく。
