―――キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、私達はそれぞれの席につく。
今日からさっそく授業が始まる。
初めて習う授業内容に戸惑いながらも、授業は進んでいく。
授業は終わり、10分間の放課がある。
いつもなら、下を向いて本を読んだり、次の授業の予習をするとこだけど、今日は違った。
「千笑…………ちゃん…」
勇気を出して千笑ちゃんの席まで移動してみた。
「呼び捨てでしょ?(笑)」
「フフフ、ごめん。いきなりほんとに呼び捨てだとひかれるかなと思って(笑)
今日の授業、私全然分からなかった!」
「私も……………(笑)」
「だよね!!」
こんな他愛もない会話が私にも出来るんだ…。
この狭く恐ろかった教室に、少しだけ光が差した気がした。
大切にしたいと。
千笑ちゃんは絶対……。
