「瀬織。」 お母さんが、私の名前を呼ぶ。 「なにー?」 「なんか嬉しそうね。いいことでもあったの?」 私は、クスッと笑ってから答える。 「やっぱり分かる?」 「そりゃあね、何があったの?」 私は少しもったいぶって、間をあけてから答えた。