終わりを見てからはじまる物語。【仮】




蓮は優しく抱きしめて
あたしの話に相槌を打ってくれていた。




「…っは…はぁ………っ」


こんな風に
叫ぶのも

苦しい



苦しいよ……





ーーーコンコン


誰かがノックする音で
あたしたちは離れた。


とっさに涙を拭う


「優羽ちゃん、点滴外しますよー」

開くドアから見えたのは
佐藤サンだった


もちろん、あたしの隣にいる
彼を視界にとらえる…


「蓮くん、
今日は安静に、でしょ?」


「…だからコレ使ってんじゃん」

そういって車いすをコンコンと叩く。


「優羽ちゃんもあんまり無理しちゃ
だめだからね?」

点滴を手際よく外しながら
ニコッと微笑む。


…可愛いな…何歳なんだろ
佐藤サンって


あどけない笑顔とか
無意識にするとか

…ずるい