終わりを見てからはじまる物語。【仮】



「あたし、桐生…優羽…」


「ユウ、雨、スキなの?」

窓の外をチラッと見てから
あたしに視線を戻す。

「え、あ…うん。
雨っていうかね、
雨の中走るのが好きなの」

「ふーん…」

「…」


このときのあたしは



「原因不明、治療方法なしの
病気なんて…まだ、あるんだね…」


きっと正気じゃなかったから、


「つい、さっきまで
あたし学校にいて
なのに、突然…病気とか言われて

よ、余命…が、
あと1年…だとか、そんな
あたし、まだ17で…」


初対面の蓮に
抱きしめられても
嫌な気がしなかったんだ…。