私は思わずそっぽを向いた。...ありえない。よりによってこの人がお隣さんだなんて....
顔を上げた男子はまさしく私にぶつかってきて、ベンチに座ってきた人だった。私を赤メガネと呼ぶのが何よりの証拠....。
「なんだよ、隣ってお前かよ。」
煌というその男子は私を見てため息を吐いた。
「....(こっちの台詞です。)」
私は冷静に心の中で呟いた。
これも人間の不思議です。嫌だと思ったことは高確率で実現する。何でなんだろう。
「....とにかく、よろしくお願いします。言いたかったのはそれだけです。矢崎煌さん。」
私は口早にそういうと眼鏡をぐいっと押し上げた。
それに対して彼は...
「あっそう。俺の名前知ってんだ。俺お前の名前しらねぇわ。赤メガネでいいだろ?」
とあくび混じりに言った。本当にダメだね。この男は。
「嫌です。私には小澤彩恵と言う名があるんです。」
「...小澤彩恵ねぇ.....まぁよろしくな。赤メガネ。」
「.......だから...」
ふざけないでいただきたい。必要以上に話しかけないのが私だけど...反論は誰でも言いたくなるはず。私は短気なのです。からかわれる事も滅多になかったし...そういうの慣れてない上に嫌いなんだよね。
「その赤メガネをやめてください。矢崎煌さん。」
「何でだよ。その方が呼びやすいからいいじゃねーか。それにお前、フルネームで呼ぶのやめろよ。敬語も!」
「私もこの方が呼びやすからそう呼んでるだけですよ、矢崎煌さん。」
「呼びやすいからって...やめろって言ってるだろ!赤メガネ!」
「矛盾してますよ矢崎煌さん。彼方だって私は嫌だといっているのに赤メガネと呼ぶじゃないですか。
.....人にやめろと言える立場じゃないでしょう。矢崎煌さん。」
「あぁぁあ!何なんだよ!」
...私に口論で挑むなんていい度胸です。口喧嘩なら勝つ自信がある。しかし本当に疲れるな.....
「...分かったよ。小澤。これでいいんだろ。」
「それでいいんです。矢崎さん。」
やっと折れたな。最初からそう呼んでくれたら良かったのに。
「おい、敬語もやめろって言っただろ。同級生に敬語使われると気持ち悪い。」
...気持ち悪い?こっちはご丁寧に敬語使ってるのに?失礼にも程がある。彼の性格に疑問を抱かないわけにはいかない。どうやったらあんなに無神経になれるんだろうか。
「彼方のように無礼よりはいいと思いますけど。」
私は小声で言い放った。彼は聞こえていなかったらしく、ないか言いたげに首をかしげた。
「………」私はそれに構わず再びそっぽを向いた。その時。前の席の女子が私の方に振り返った。
「なんや、さっきから聞いてたら...なんだか仲良さそうやな?」
この人は...確か咲田詠美さん...というか関西弁?ここら辺の人じゃないのかな?
何やらテンション高めに目を輝かせている。
「...え〜っと、小澤彩恵やんな?矢崎、彼女と知り合いだったん?」
机に書かれてる名前を確認してから、彼女は私と矢崎さんを交互に見た。
なんだか悪い人じゃないとは思うけど、色々と面倒くさそうだな。矢崎さんとも顔見知りな感じだし。
「知り合いというかよ、コイツが朝から絡んできてよ。元は初対面なんだぜ」
「…(何、また私が悪者みたいになってます?)」
彼は嫌な顔をしながら私を横目で見て咲田さんに訴えてる。
「えー..そんな人には見えへんけどな....」
顔を上げた男子はまさしく私にぶつかってきて、ベンチに座ってきた人だった。私を赤メガネと呼ぶのが何よりの証拠....。
「なんだよ、隣ってお前かよ。」
煌というその男子は私を見てため息を吐いた。
「....(こっちの台詞です。)」
私は冷静に心の中で呟いた。
これも人間の不思議です。嫌だと思ったことは高確率で実現する。何でなんだろう。
「....とにかく、よろしくお願いします。言いたかったのはそれだけです。矢崎煌さん。」
私は口早にそういうと眼鏡をぐいっと押し上げた。
それに対して彼は...
「あっそう。俺の名前知ってんだ。俺お前の名前しらねぇわ。赤メガネでいいだろ?」
とあくび混じりに言った。本当にダメだね。この男は。
「嫌です。私には小澤彩恵と言う名があるんです。」
「...小澤彩恵ねぇ.....まぁよろしくな。赤メガネ。」
「.......だから...」
ふざけないでいただきたい。必要以上に話しかけないのが私だけど...反論は誰でも言いたくなるはず。私は短気なのです。からかわれる事も滅多になかったし...そういうの慣れてない上に嫌いなんだよね。
「その赤メガネをやめてください。矢崎煌さん。」
「何でだよ。その方が呼びやすいからいいじゃねーか。それにお前、フルネームで呼ぶのやめろよ。敬語も!」
「私もこの方が呼びやすからそう呼んでるだけですよ、矢崎煌さん。」
「呼びやすいからって...やめろって言ってるだろ!赤メガネ!」
「矛盾してますよ矢崎煌さん。彼方だって私は嫌だといっているのに赤メガネと呼ぶじゃないですか。
.....人にやめろと言える立場じゃないでしょう。矢崎煌さん。」
「あぁぁあ!何なんだよ!」
...私に口論で挑むなんていい度胸です。口喧嘩なら勝つ自信がある。しかし本当に疲れるな.....
「...分かったよ。小澤。これでいいんだろ。」
「それでいいんです。矢崎さん。」
やっと折れたな。最初からそう呼んでくれたら良かったのに。
「おい、敬語もやめろって言っただろ。同級生に敬語使われると気持ち悪い。」
...気持ち悪い?こっちはご丁寧に敬語使ってるのに?失礼にも程がある。彼の性格に疑問を抱かないわけにはいかない。どうやったらあんなに無神経になれるんだろうか。
「彼方のように無礼よりはいいと思いますけど。」
私は小声で言い放った。彼は聞こえていなかったらしく、ないか言いたげに首をかしげた。
「………」私はそれに構わず再びそっぽを向いた。その時。前の席の女子が私の方に振り返った。
「なんや、さっきから聞いてたら...なんだか仲良さそうやな?」
この人は...確か咲田詠美さん...というか関西弁?ここら辺の人じゃないのかな?
何やらテンション高めに目を輝かせている。
「...え〜っと、小澤彩恵やんな?矢崎、彼女と知り合いだったん?」
机に書かれてる名前を確認してから、彼女は私と矢崎さんを交互に見た。
なんだか悪い人じゃないとは思うけど、色々と面倒くさそうだな。矢崎さんとも顔見知りな感じだし。
「知り合いというかよ、コイツが朝から絡んできてよ。元は初対面なんだぜ」
「…(何、また私が悪者みたいになってます?)」
彼は嫌な顔をしながら私を横目で見て咲田さんに訴えてる。
「えー..そんな人には見えへんけどな....」
