『思いませんよ』


フラれたのは、
悲しいけれど
先輩の性癖を
どうこう
言うつもりはない。


『私は偏見なんて
持たないし、
それが先輩の
恋愛の仕方ならそれで
いいんだと思います』


だって、恋愛に
"決まり"なんてないから。

「ありがとう
付き合うことは
出来ないけど、
オレと友達に
なってくれる?」


恋人には
なれなかったけど、
友人になった。


『はい』


二人で教室に
戻る道を歩いた。


この時はまさか、
長い付き合いに
なるなんて
想像もしてなかった。