片思い。

すごくすごく幸せだった。

でもその幸せはあっけなく終わりを告げた。

つまり魁斗は世に言う"タラシ"だったのだ。
好きってわけじゃなかったけど、フられるというのはこういう思いなんだなって身をもって体験した。






そして時は流れ、今は10月。

あたしにも好きな人ができた。
同じ部活の先輩で、小澤祐真という人だ。
特にこれといった取り柄があるわけではないけど、こんなわたしとも仲良くしてくれる、大好きな先輩だった。

あるときからメールをし始めてメールのやりとりはもう200件にのぼる。

あたしは生徒会執行部の副会長、先輩は会長で、なにかと一緒に仕事をすることが多い。
遠くから桜ヶ丘に通っていたあたしには、なかなか一緒に登校したり下校したりするひとがいなかったけど、先輩も運よく家が近くて、一緒に帰ってくれることも少なくない。

電車はすごく混んでいるから、一緒に帰ると自然と先輩に密着できるのだ。その二人っきりの時間があたしはすっごく好きだ。