次の日の朝――…


私はいつも多恵と一緒に登校している。

その途中……


「昨日、先輩、何だったの?」


多恵はわくわくした表情で聞いてくる。

昨日の帰り、「先に帰って」と言った時、多恵には雨宮先輩に呼ばれている事を話していた。


「えっ?あっ……、えっと……」


話そうと思うのだけど、いざ言葉にしようとすると恥ずかしくて、なかなか言葉にならない。

なかなか話さない私を急かす事なく、多恵は待ってくれる。


「え、えっとね?……雨宮先輩と、付き合う事になったよ」


恥ずかしくて真っ赤になりながら、小さな声で報告する。


「きゃぁー!!おめでとぉー!!ほっんとよかったね!」


多恵はすごく喜んでくれた。