帰り道――…


夏だとはいえ、空はもう暗くなっている。

私と雨宮先輩は特に会話をする事なく並んで歩く。

今まで、男の子と付き合った事のない私。

今日、私は雨宮先輩の彼女になったのだけど……

彼女って何をしたらいいの?

どうしたらいいのかわからない。

それに、今までと違う関係。

いつも以上に緊張してしまう。

ドキドキしていると、気が付けばもう私の家の前。


「じゃぁ、また明日」


雨宮先輩はにこっと笑ってそう言うと、私の頭をグシャとする。


「えっ、あっ、お疲れ様です」


私は慌てて返事をする。


「ねぇ、麻美佳ちゃん。そんなに緊張しなくていいからね」


雨宮先輩はそう言うと、私に顔を近付けてくる。