部室の中の恋人

瀬戸に言うのは諦め


「雨宮先輩、違うんです!私……」


ピ、ピーッ――…


『迷惑だなんて思っていない』


そう言おうとした時、休憩の終わりを告げる笛が鳴る。


「俺、まみの事、好きですから」


そう言って、瀬戸は部室から出て行く。


そして、雨宮先輩は


「ねぇ、麻美佳ちゃん。後で話あるから、部活終わったら部室に来て」


真剣な表情でそう言い、部室から出て行く。


話って何?

瀬戸に言われたから、“もう私を構わない”って言われるの?

もう、雨宮先輩のそばに居られなくなる?

そんなのは嫌だ。


私はドキドキと不安でいっぱいになりながら、残りの部活に出た。