『マネージャーとしてでもそばに居たい』

と言ったのは私。


『いつも近くにいて欲しい』

と言われて“そばに居る”と決めたのも私。


だけど、やっぱり気まずくて避けてしまう。

でも、雨宮先輩はそれを聞き入れてくれるわけでもなく。

気まずい空気の流れる中、最後まで手伝ってくれる。

まぁ、それは、拓真と彼女が一緒にいる所を見たくなくて、家庭科室に行きたくないだけなのかもしれないけど。





何かと雨宮先輩と一緒にいる時間が増え、その状況に慣れ、私の中の気まずさは少しずつなくなっていく。


フラれた後、一度は“諦めなきゃ”と思った。

だけど、やっぱりそんな簡単に諦める事なんて出来ない。

でも、雨宮先輩は、私が雨宮先輩の事を好きと知っている。

知っていて、私と一緒にいてくれる。

という事は、私の気持ちを迷惑だとは思っていないかも。

私が都合良く考えているだけなんだろうけど、そう思うと、すごく気持ちがラクになる。

だって、気持ちを無理して隠さなくてもいいのだから。