沈黙が流れる中、雨宮先輩は口を開く。


「俺、麻美佳ちゃんの事、好きだよ」


えっ?

雨宮先輩、何を言っているの?

雨宮先輩は今さっき、同じクラスの人が好きって言っていたのに……


何が言いたいのか意味がわからず、私は雨宮先輩の顔をじっと見る。

私の視線に気付いた雨宮先輩は


「あっ、ごめん。言葉足らずだよな……」


そう言い、話を続ける……


「部活で見ていると、麻美佳ちゃんってすごく一生懸命でさ……。練習試合で応援してくれている時も、ゴールが決まれば、飛び跳ねて喜んでくれるし、反対にゴールを入れられてしまったら、すごく悲しそうになる。試合に勝っても負けてもだけど、俺達以上に喜んでくれたり、落ち込んだり。

そういう風に、気持ちを素直に表している麻美佳ちゃんって、すごく可愛いと思っていた」


雨宮先輩がそんな風に私の事を思ってくれていた事は嬉しい。

だけど、私、フラれたんだよね?

こんな事言われたら、余計諦められなくなっちゃうじゃん。