部室の中の恋人

伝えるつもりなんて無かった。

伝える勇気も無かった。

だけど、雨宮先輩のまとう空気が

“今なら、気持ちを聞いてもらえるんじゃないか”

そんな気にさせる。


だから、


「私……、先輩の事、ずっと見ていたから……」


私は、そう言葉にした。


自然と言葉に出たものの、恥ずかしくなり、私は顔を赤くし俯く。


「えっ?」


突然の告白に、雨宮先輩は私の腕から手を離す。


そして、


「ごめん。俺、今……」

「わかっています!わかっています。雨宮先輩に付き合って欲しいって言っているわけじゃないんです」


フラれると思った私は早口で喋る。


「マネージャーとしてでいいんです。ただ……、雨宮先輩のそばに居たいだけなんです」


私は雨宮先輩から目をそらさずに、気持ちを伝えた。