部室の中の恋人

「俺さ、好きな人がいたんだ」


静かに話し出す雨宮先輩のその言葉に、殴られたようなショックを受ける。

私は雨宮先輩の事を、ずっと見ていた。

だから、気が付いていたけど。

でも、雨宮先輩の口からはっきり言われると、やっぱり落ち込む。

こうやって私に話してくるって事は、私の気持ちには全く気付いていないんだろうな。

まぁ、私も“好き”とアピールしていたわけじゃないから、気付く事はないだろうけど……


夕日が沈んでいく中

まっすぐ前を見ながら話す雨宮先輩の横顔をじっと見つめ、話を聞く。


「同じクラスの子でさ、俺なりに結構アピールしていたんだけど。俺の気持ちに全く気付く気配ないし……。だから、この間、その子に気持ちを伝えようと思ったんだ」


雨宮先輩のその言葉に私は固まる。