部室の中の恋人

「麻美佳ちゃんもマネージャーらしくなったな」


雨宮先輩は笑いながら私を見る。

ただでさえ、ドキドキと煩く動いている私の心臓。

その笑顔に、雨宮先輩に聞こえるんじゃないかって思うくらい、ますます煩く動く。


「だ、だって、マネージャーですから!」


私はそれをごまかすかのように、元気よく答える。


「あっ、そうだ、先輩……。なんで怪我なんて……」


そりゃぁ、練習をしていたら怪我をする事だってある。

だけど、大会がもうすぐある。

だから、今は怪我をしないように、部員の人達は、特に注意をしていたはず。


「俺の不注意。練習中なのに、ちょっと考え事をしていて、ぼーっとしていたんだ」


それで、他の部員とぶつかったらしい。


「考え事?」

「あぁ……」


そう返事をすると、雨宮先輩は少し黙る。


そして、


「麻美佳ちゃん……、少し、聞いてくれるかな?」


と話し出す――…