そして、


「その心配なら、しなくていいよ。マネージャーしながら、ルールを覚えたらいいから。今いるマネージャーだって、マネージャーになった時は全くルールなんてわからなかったらしいから。だから、麻美佳ちゃん、大丈夫だよ」


そう優しく言う。

そうなんだ……

でも、それを理由に断ろうとしていた私は、断る理由が無くなってしまい

どうしよう……

と、悩む。


だって、

雨宮先輩の側にいて、辛い気持ちになりたくないから

なんて言えない。

私が答えられないでいると


「やります!マネージャー、やらせて下さい!ねっ、まみ?」


多恵が代わりに答えていた。


えっ?

でも、私……


「えっと……、多恵ちゃんだっけ?二人でマネージャーやってくれるの?」

「はい!」


雨宮先輩の問いに元気よく答える多恵。


「ちょっと、多恵……」


私は多恵の腕をぐいぐいっと引っ張る。


「いいじゃん。やろうよ」


多恵に押し切られ、結局、マネージャーをやる事になった。