部室の中の恋人

「それは……、初めて呼び出された日、たまたま瀬戸が助けてくれたから、知っていただけで……。それに、先輩に言えなかったのは……、雨宮先輩に迷惑や心配を掛けたくなかったから……」


そう答ながら私はまた俯く。


「ねぇ、麻美佳ちゃん。こっち見て」


その言葉にまた顔を上げ、雨宮先輩を見る。


「俺は、麻美佳ちゃんの事で、迷惑な事なんてない」


雨宮先輩はまっすぐ私を見つめている。


「それに、俺の知らない所で、麻美佳ちゃんが危ない目にあっている方が、俺は嫌だよ。だからさ、次からはちゃんと俺に話して」


私の目をまっすぐ見つめ、真剣な表情で言う。


「はい……、ごめんなさい」

「謝らなくてもいいよ」


雨宮先輩は微笑むと、グイッと私を引き寄せ


「俺が麻美佳ちゃんの事、ちゃんと守るから。だから、俺のそばに居て」


私の耳元で雨宮先輩は囁く。


「はい」


私は雨宮先輩の腕の中で返事をする。