部室の中の恋人

「えっ?それって……。まみ、雨宮先輩の事、好きになったんじゃないの?」


興奮して、多恵は大きな声を出す。


「ちょっ!?声、大きいって!!」


私は慌てて多恵の腕を引っ張り、校舎に戻る。

グラウンドには、サッカー部の人達や、雨宮先輩のファンの人達がたくさんいる。

いくら多恵の勘違いでも、聞かれたら気まずい。


「大丈夫、聞こえてないって!」


なんて、多恵は言うけど。


「っていうか、まみ、雨宮先輩の事、好きになったの?ライバル多いから大変だよー」


多恵は勝手に話を進めているけど……


「だから、ちょっと待ってって!別に好きとかそんなのじゃないし!!」

「えっ?そうなの?」

「そりゃぁ、カッコイイとは思うけど……。でも、好きってわけではないよ?」