部室の中の恋人

バシッ――


そんな音が聞こえてきたけど……

私、どこも痛くない。

恐る恐る目を開けてみると……

そこには、リーダー的存在の先輩の振り上げた腕を掴んでいる雨宮先輩が。


「せ、先輩……」


雨宮先輩を見た瞬間、ホッとし、自然と涙が溢れてくる。


「聞いたよ、瀬戸から」


そんな私に優しくそう言うと、先輩達をひと睨みし、掴んでいた手を離す。

そして、私の腕を掴み引き寄せ、抱きしめる。


「この子に何をしようとしていたの?」


いつも誰に対しても優しい雨宮先輩。

だけど、その口調はすごく冷たい。


「何って……」


いつもの雰囲気と違う雨宮先輩に、三人の先輩達は口ごもる。


「言えないの?」


なかなか話さない三人の先輩達に、雨宮先輩はやっぱり冷たい口調で聞く。