その日の授業中は、ずっとその紙を机から出し
たり、しまったりして、先生にバレないように
小声で練習していた。
放課後、陸上部のあたしは、部活中にソフト
ボール部の顧問をしているあの人…さかもっ
ちゃんのことをただぼんやり見ていた。
そういえば最近こうやって、無意識のうちに見
てしまうことが前よりも増えた気がするな…。
部活が終わってから帰る準備をしていると、
後ろからあたしを呼ぶ声がした。
「理紗ーっ。」
うそ…?さかもっちゃん…?この声は…っ。
せんせ…い?なんてまたまた変なことを
思いながら、
「はいっっ?」って答える。あ、またドキドキ
してる…あたし…。
「言えるようになったか?」
え。そこ?ま、まぁ、そっか、あたしに喋る事
なんかこれくらいしか…ないもんね…?
