ーキーンコーンカーンコーン…。

あの3送会から一週間がたった。

授業中、ノートにまだ何も書いていない

ルーズリーフの切れ端が挟まっているのに

気づいた。それを引き抜いて、じっと切れ端を

見つめたあたしは、今日はまだ1度も

さかもっちゃんとしゃべっていない。



…何か…。書けるかなぁ?あっ、そうだ…!

あたしの小説に…。



「小説に使えそうなこと書いてみるっ!」


その突然の独り言にあたしの後ろの席に

座っている男子は


「は…?」


って疑問の目を向けてくるけど、そんなのもう

あたしにはお構い無しでシャーペンを

ルーズリーフの切れ端に走らせた。


「…わ…。なんかポエムみたいっ…。」


そう自分でつっこむのに無理はないくらい

ポエムにちかい作品…っていうより

ポエムができた。


「ひよりーっ!これ、アノ人に向けて作って

みたーっ!小説に使うっ。と思う!本人に

渡したら、どういう反応されるかなぁ?

なーんて!えへへっ!」


授業中だから、周りになるべく気付かれない

ような小声でひよりに例のルーズリーフを

手渡した。