家に帰ってすぐにケータイを手に取ってメール
を打ち始めた。今日の3送会でさかもっちゃん
のことを考えて泣きそうになったことを
ひよりに伝えるために。
しばらくして返信がくる。メールを開くと
そこには、いつものひよりのアドバイスが
あったから自然と頬がゆるんでしまう。
『3送会で泣きそうやったん!?
泣き虫か??かわい~なぁ。笑
坂本センセーは、まだ1年目やろ??
だったら大丈夫やにー!きっと。
信じよ♪』
電源を切ってため息をつく。
「そっかぁ…。もっと信じなきゃ…ね?」
独り言を呟いて、それと同時に何の根拠もない
信じるキモチがあたしの中に戻ってきた
気がしたよ。あたしは、引き出しから
ルーズリーフを取り出して、決意を
書き始めた。
『泣きたいくらい想ってしまうなら最後まで
信じぬけ!好きになっちゃった。そう思う
なら、後悔なんてもうしないくらいの恋を
して、さかもっちゃんに尽くせ!いつお別れ
したって良いように…。』
…後悔なんてもうしないくらいの恋を…。
さかもっちゃんに尽くせ…っ。
教師と生徒の壁を越える力なんて
中1の分際でないから、最後まであたって
砕けた方があたしにとって一番進みたい道
だったから…。