「言えたーっ!新人歌手新春シャンソン賞っ。」


次の日の休み時間も梨乃と廊下に出て昨日の

早口コトバをまた何度も言って謎のばか騒ぎ。

騒いでいる途中、あたしの視界にさかもっちゃ

んの姿がばっちり入った。


その瞬間かすかに胸がトクン…って音をたてた。…気がした。


「ほい、理紗~。」


あたしを呼んでいる声が聞こえる方向に振り向

くと、あたしのクラスの入り口からさかもっ

ちゃんが1枚の紙をこっちに向けている。


「ん…?」


なんだろってちょっと期待しながらもらいに行

くとそこには“旅客機百機客各百人”と書かれ

ていた。