トドカナイ。~君への恋文~



優しい目で見つめられて、キュン死しそうな

くらい、頬が熱くなっていたのに、そこから

言われたさかもっちゃんの言葉にあたしは

固まってしまった。


「なんか…くれるの?」



ずるい。さかもっちゃんは、ずるい。そんな

笑顔で言わないでよ…。

図星なんだもん。鈍感…。ホントにあたし、

キュン死しちゃう…よ?


「えっ。」


声がひっくり返るほど驚いて、

いつもの教卓前、状況がまだ分からない

ひよりの後ろでしゃがみこんだ。


「だって…っ。」


ひよりにしか聞こえないくらいの小声で

呟く。さかもっちゃんの視線を痛いほど背中

に感じる。とてもじゃないけど、こんなの…

こんな状況で…立ち上がれないよ…。



ひよりも、あたしの意外な反応に驚いたらしく


「え!!理紗、もしかしてチョコ?!」


と、これまた図星なことを叫ばれる。


その瞬間、さかもっちゃんがそれまで

あたしたちに向けていた視線をそらした

気がした。



ますます何を言っていいか分からないから

あたしだけがパニックになって、最初みたい

に普通には喋れない空気の中で、いつの間にか

後ろにいた子が


「え?理紗ちゃん、先生に商品券あげるのっ?!

なぁーんて!エヘヘ…。」


って今までの空気を軽くしてくれた。