トドカナイ。~君への恋文~



そう言えば、ひよりにも言ってなかったね。

前々から、梨乃と放課後に一回、家に帰って

から学校や職員室に一緒に行って、先生に

チョコを渡しに行くって事を計画していて…。

それで、あたしの担任の先生に


「今日できたら、梨乃と放課後渡しに行きたい

から待っててねって伝言よろしく!」


って何を渡すかは伝えずにさかもっちゃん宛て

に伝言をたのんだけど…。その日はあたしの

習い事で、行けなかったから、

それを説明するためにさかもっちゃんに会いに

行くことを決めた。


「えっとー…っ。」


あたしは答えに戸惑う。「なんやった?」って

聞かれても…。どう答えたらいいの?


「ううんっ!何にもない。ですっ…!」



ほんとは何にもないことないでしょ。理紗から

言い出したんだから。

そう思われてもおかしくないことを、わめき

ながら、ひよりの後ろに隠れる。

さこうするしかないよ…。チョコあげるなんて

言えない…。ドキドキしすぎて少し苦しい。



なのに…。さかもっちゃんはあたしの気持ち

なんか知るよしもなく、


「え?何にもないーっ?」


と聞きながら、ひよりの後ろに隠れている

あたしをじっと見つめてきた。