次の日。

もう一度リベンジするために、

クッキーとトリュフを作り直し。


「思ったより、いっぱいできちゃったな…。」


一人言を呟きながら、ラッピングを進める。


「陸上部の先生にも…っと。女の先生だから

こういうのには厳しいかなぁ~?あへっ。」


意味のわからないコトを言っている間に頭に

思い浮かんだのは、さかもっちゃんのコト。



…渡す?それとも渡さない?

そう考えながら作ったトリュフをパクっ。

もう何個めか分からない、つまみ食い。



…この味、気に入ってくれるかな?これが

あたしの恋の味だっ!なぁーんて!エヘヘ…!

渡すとしても、どうせギリって言って渡すしか

あたしには出来ないだろうし…?

だったら…渡…すっ…!



どうしてこの時、さかもっちゃんとタカトの

事を同時進行にしようとしたのか、今のあたし

からしたら、すごく謎だ。



さかもっちゃんのチョコにも手紙を添えておく

ことにした。もちろん、初めての

さかもっちゃんへの手紙だし…国語の先生だ

し…。


“好きです。”って書くわけじゃないのに

さかもっちゃんと喋っているとき並みに

心臓がトクントクンってうるさい。


「何から書き始めよう…?」