呆れつつも落ち着き、問う。

「2人に聞きたい。」

『なんでしょうか?』

「2人にとって、リアンはどんな存在だ?」

 こんなに優秀な人間ならば一介の使用人ではなく身分がどうだろうと、どこかの国に嫁入り、もしくは婿入りしててもおかしくない。


      少し空気が緊張する

      これは俺の純粋な疑問


『リアン様は私たちにとって救世主です。素直で、純粋で、儚く、そして強い。』


 2人の目が真っ直ぐ俺を視る

 その目には冗談など一切ない

 心の底から思っている答え

 リアンを神だとも言い切りそうな程の意志

 
『ダイヤ様、リアン様に中途半端な気持ちでは近づかないでください。』

「・・・どういうことだ?」

「リアン様は私達・・・いえ、皆にとって光」

 イズルが答える

「光であっても同じ人間」

 イズキが答える


『そして、大き過ぎる運命を背負った王族』


「もし、ダイヤ様がリアン様を傷つけるならばスカイアの民はあなたを許しはしない」

 イズキからの脅迫にもなりそうな言葉


「けれど、ダイヤ様がリアン様を本当の意味で幸せにできるのならば民は応援するでしょう」

 少しの期待と、それでもリアンを傷つけるなと言うようなイズルの目


 大き過ぎる運命を背負った王族

 リアン・・・お前はいったい・・・・・・?

 この国は・・・・・・?

 
 知りたい・・・スカイアというこの国を!
 
      リアンを!

      もっと!!