それでも私は『   』ます。


バルコニーの会話より約半刻後(約30分)

会場内はだんだんと盛り上がりを増す

それは一国家の国王、王妃も例外ではなかった

「ルーカス、ダイヤ君はかっこいいな~」

「そうかい?リアンちゃんはとても可愛いよ。」

「それにしてもリアンちゃんはサーラさんとスタンリー様を本当に足して2で割った感じね」

「あぁ、それは私も思ったよ。可憐とも綺麗とも捉えられるね。」

「ダイヤ君の顔立ちはイレーヌさん似だけどあの眼はルーカス様似ね。」

「ダイヤは、容姿はいいのに色恋沙汰に興味を示さなくてな…。」

「それは、うちの娘も同じだよ。」

「でも、ダイヤ君モテるでしょう?」

「あの子ったら、片っ端から断ってるのよ。」

「まぁ、でもやっと女の子に興味をもってくれたよ。」

「ふふっ、ダイヤは今リアンちゃんが気になってるみたいだし!」

「イレーヌさん、それ本当!」

「えぇ、本当よ。さっきルーカスにリアンちゃんのことを聞きに来たのよ‼」

「それは良いわ、リアンもダイヤ君のこと気になってるみたいなの‼!」

「あの2人が互いを受け入れるといいな」

「スタンリー、リアンちゃんはもう力を使えるんだね?」

「あぁ、私やサーラよりよっぽど強い力だよ。」

「お前も相当強かったはずだが?」

「あの子は誰よりも自然に愛されているんだよ。」

「本当に…自然は私たち親よりも愛してるんじゃないかって思えてくるくらいなのよ。」

「だったら、サーラさん……。」

「えぇ、力が強いからこそあの子は打ち明けるのを怖がっているわ。」

「ルーカス、イレーヌさん、俺はダイヤ君ならリアンを受け入れられると思っている。」

「スタンリー…」

「俺は国王ではなく1人の父親として、受け入れてくれると願いたい…。」

「スタンリー、俺は息子を器の小さい男に育てた覚えはない。」

「そう言ってくれると頼もしいな。」

「それにスタンリー、ダイヤは感情を表に出すのが苦手だから俺はリアンちゃんにあいつの傍 にいてほしいと思ってるんだ。」

「サーラさん、私は母親としていつでもリアンちゃんを迎え入れれるわよ。」

「イレーヌさん、私はリアンには人を笑顔にするする力があると思ってるの。」

『私たちの子供が幸せを脅かすものはなんであろうと排除する‼!』

ここに、4人の国王と王妃に決して揺るがない決定事項が生まれた

この決定事項は要するに、ダイヤとリアンのためならば何でもするということだ

全く末恐ろしい決定事項である