「じゃ、じゃあ、永介は初めて会った子でも好きになるのか?」

「さあ?でもその時好きだって思えばその子と会ってた時間とか関係ないんじゃん?」




関係ない、か。


じゃあ俺は本当に彼女のことが好きなのか?




俺は今まで告白されたことはあったけど、女子とか恋とかより友達と遊んでる方が数百倍楽しかったから全て告白を断ってた。


そんな俺が恋?




「とにかく、その子ことばかり考えてるってことは恋してんじゃねーの?」



バタンと自分のロッカーを閉める永介。


俺はそんな永介を見て、なぜか理由は分からないけど、

きっとこれが恋なんだろう

そう思った。


ほんと、なぜかわからないけど。




「つーか永介なんか詳しくね?お前も恋してんのか?」



永介の首に腕を横から回すと永介は頬を赤くした。


「ばっばか!んなわけないだろ!姉貴が俺に対して恋バナばっかするから、そういう知識が勝手についちゃったんだよ!」

「ふーん」




ま、永介もきっとドキドキするような相手がいるんだろう。


これ以上永介をいじると怒りそうなので今日はこれ以上突っ込まなかった。



俺も着替え終わり、ロッカーを閉める。












―――――――――恋、か。