「おーい幹人(みきと)ー!サッカーやろうぜ!」

「おう!」



同じクラスで同じサッカー部の永介(えいすけ)が教室のドアから俺を呼ぶ。


さっき給食を食べたのにも関わらず俺は走ってグラウンドに出た。



グラウンドに出ると既に何人か同じ学年でサッカー部の奴らが練習している。

制服のままだけど、そんなこと気にしないでそいつらの中へ入っていった。






俺らはまだ中学に入ったばっかで、サッカー部では下っ端の中の下っ端。

だからみんなは少しでも早く試合に出れるよう昼休みでも練習している。



それだけみんなはサッカーが好きだし、俺だって大好きだ。



ただ夢中になってサッカーボールを追いかける。


それが俺の中での一番だった。





だけどその日、俺の中での一番が変わろうとしていた。