【短編】欲望



手だって、抵抗しているつもりなんだろ。


少し身をよじってるけど。



まったくなんの抵抗にもなってないし。



力、入ってないぜ?



俺の方が力が強いってのもあるけど。



あーあ。


こいつ顔真っ赤。


恥ずかしいんだろうなあ。



自分の思い通りにならなくて、俺との力の差を感じて。


もっと恥ずかしがればいい。


もっとあわてればいい。



キスしただけで、もうこいつに力が入らなくなるのはわかってるし、そのまま首にキスして、印をつける。


首に印をつける瞬間、いつも彼女はピクッて反応する。


そして同時に声を漏らす。



たまらない。



もう、手を話しても大丈夫。


力が抜けきってしまった彼女は、もう立ち上がれないから。



顔を真っ赤にして、たったこれだけのことしかしていないのに、少し目を潤ませている彼女。




あー。たまらない。

普段強いのにな。

今はこんなに顔を真っ赤にして、身体の力なんかなくて、目を潤ませて。


誰にもこんな姿見られたくないんだろうな。



強気な彼女だから。

どうせ明日になれば、また強い彼女に戻っている。



だから、二人で居るときくらいは、とことん弱くしてやる。

弱い彼女は、艶やかで。












まあ、また強い彼女をみた時に、俺だけが知っている艶やかな彼女を思い出して、そのギャップにやられるのは俺なんだけどな。