驚いていると
青斗はハァ、とため息をついた。



「おまえの体内時計どーなってんだよ…… 」


「……へ…っ?」


「あれから20分は経ってるし。

ちなみに、入学式まで後15分。」


「っ──────!?!?」



高校まで家から徒歩で20分なのにっ!!



「走らないと間に合わないじゃない!!」


「別に特別足が遅いわけじゃねーし、
間に合うだろ。」



イラッ……



「~~~っ 先行くっ!!」



私はサイドバッグを肩にかけて、
玄関のドアノブを握った。


────と同時に、

パシ、と掴まれるもう片方の手。