「あ、木崎くん、これ。」


「あ、俺のかばん…」


「き、北村さんが届けてくれたよ」


「そっか。愛結が」



………っ



木崎くんの表情はとても柔らかくなる。


ほんとに、北村さんが“特別”なんだね



私はそんなことを思って
靴を脱ぎお家に上がった。



「俺の部屋で待ってて。
行けば名前の札あるから入ってて」



「あ、うん、わかった」



私は階段を上がって
木崎くんの名前を探した。



「ひろ……ひろ…あった!」



【ヒロ】とかかれた札が
飾られている扉を見つけ中に入った。