〔最近、調子よくないのか?
なんとなく、体調悪そうだったからさ。
気になって…〕



………比呂と久しぶりに話したのに、
比呂はあたしの体調に、
莉生ちゃんのように気付いてくれた。



…比呂



〔ありがとう…
大丈夫だよ。比呂も無理はしないで〕



あたしがそう返した時、
先生が教室に入ってきた。



すぐにケータイを
スカートのポケットに戻して
黒板の方を向いた。



授業が始まって10分ほど経ったとき
スカートのポケットの中で
ケータイが震えたのを感じた。