Bitter chocolate







「そっか。圭とももう普通なの?」


「…うん。普通、かな」


「それは残念」


はははと笑う純也くん。


純也くんって、いつも笑ってるから本心が本当に見えない。


それに、あの告白だって…。


「ほんとにあたしのこと好きなのかな…」


「え?」


思わず、ぽつりと呟いてしまった。

ハッとして、慌てて口を押さえる。



「なにー?」


「な、なんでもっ!」


「…やだな、言ったじゃん。林檎ちゃんはすぐ顔に出るって」


「うっ…」


純也くんには隠し事出来ないなぁ…。

あたしは観念して、口を押さえていた手を離した。


「で?」


「…いや、あのね。…じ、純也くんってほんとにあたしのこと好きなのかなって…」


本人にこんなこと聞くのは失礼極まりないことだけど、やっぱりどうしても気になるから。

遊び人の純也くんが、あたしのこと好きだなんて…。


圭との仮のお付き合いが始まるまで、大して関わってもいなかったのに。


あたしは容姿も何もかも普通だから、一目惚れとかもされるわけないし…。


好きになられる要素が一つもない。