Bitter chocolate








辺りもすっかり暗くなり、時計を見ると21時すぎだった。


夕食は、昼食同様、純也くんと二人で作った。


そろそろお風呂を借りようと思い、リビングに行くと純也くんがコートを着ていた。


「あれ?どこかに行くの?」


「うん。ほら、林檎ちゃんも早くコート着て?」


「え?あたしも?」


「そーだよ。そろそろだからね」


「…そろそろ?」


はい、とコートを渡され、どこに行くかはわからなかったけど、何だか凄く急かしてくるから着ることにした。


あたしがコートを着たのを確認して、純也くんが玄関へ向かった。


あたしもそれに着いていく。


「…わ、寒いね…」


外に出ると、コートを着ていても寒くて思わずドアの前で固まってしまった。


「ほら、行くよ」


とんっと背中を押され、渋々と歩き出す。


夜の山寒過ぎだよ…。


手にハァーっと息を吹きかける。


目の前の純也くんは、寒さなんて何てことないって顔してスタスタ歩いてる。


うう、カイロでも持ってくれば良かったなぁ…。