Bitter chocolate







意外にも、ヘルメットはぴったりだった。


純也くんのお姉さんだから、絶対小顔だろうし入らないと思ってたんだけどな。


「つけれた?」


「うん」


「じゃ、はい。乗って」



そう言われ、純也くんの後ろに跨る。

バイクなんて初めて乗るからちょっと緊張。



「俺につかまって」


「う、うん」


恐る恐るって言った感じで、純也くんの腰に手をまわす。


ぎゅって掴むと、純也くんが後ろを振り向いた。


「もう少し強く掴んでくれないと振り落とされるよ」


そう言って、あたしの手をぐいっと前のほうまで引っ張った。

あたしの体はぴったりと純也くんに密着し、何だか恥ずかしくなった。


…圭以外の男の人とこんなに密着したの初めて。

なんか凄くドキドキする。


あたしが男慣れしてないせいなのかな。

それとも、相手が純也くんだから…?


なんて考えが頭の中を横切り、ぶんぶんと首を横に振る。

ううん、あたしの好きな人は圭だよね…!

自分の心にそう言い聞かせ、あたしはブロロロというバイクの大きなエンジン音と共に、出発した。