あたしのことなんて、一ミリも見てくれない圭がつらい。
虹華ちゃんが来るまでは、圭の瞳に映るのはあたしだけだったのに。
本当に、本当に少しもあたしなんかに恋愛感情なんてないんだね。
こんなに圭を思ってるあたしが何だか虚しくて、笑いさえこみ上げてくる。
同時に、あたしのことなんて見てくれない圭にまたイライラした。
「虹華の言うとおり、三人でやれば作業だって早く終わったはずだし。それに、俺たち本当に付き合ってるわけじゃ…」
「…わかってるよ!!もういいからさっさと虹華ちゃんのこと追いかけて送ってあげれば?!あとは全部あたしがやるし、遠い家の虹華ちゃんと一緒に帰ればいいじゃない!」
圭のカバンを持ち上げ、乱暴に圭に渡す。
逆ギレして、圭にも声を荒げてしまった。
圭は一瞬驚いた顔をしたあと、カバンを受け取り無言で帰ってった。
今の表情だけでわかる。圭は怒ってた。
…そりゃ怒りたくもなるよね。
虹華ちゃんを泣かせて、圭にも声を荒げたんだから。
怒って当然。
はあ、とため息をつき力が抜けたように椅子に座る。
机の上には、何枚もある紙。
三人だと大した量でもないけど、一人だけだと結構な量だ。
これからやるとすれば、軽く一時間はかかるだろう。
めんどくさいけど、こんな状況を作ったのは他の誰でもないあたし。
まさに自業自得ってやつだ。
あたしはもう一度ため息をつくと、作業に取り掛かった。

