Bitter chocolate









結局、あの日は純也くんの心の内なんて何一つ分からず、少しモヤモヤしたまんま一ヶ月が過ぎた。


圭とも何も変わらず。


朝一緒に手を繋いで登校して、たまに一緒にお弁当食べたり、帰りも一緒に帰ったり。


毎日しているはずなのに、圭と手を繋ぐのは未だに慣れない。


圭から離れるために、思い出作りとして協力したのに、圭と仮に付き合い始めてから今までよりずっと好きになってる気がする。


こんなんじゃダメなのに。あたしの気持ちは天邪鬼だ。


今は、圭と二人で先生の手伝いをしている最中。

紙を束ね、ホチキスでぱちぱちと留めていく単純な作業。


他愛もない話をしながら、淡々と作業していく。


圭の目にはあたししか映っていなくて。

このまま時が止まっちゃえばいいのにって思った。


だけどやっぱり神様は意地悪で、どんどんと紙の量が減っていく。


思わず、はあとため息を零すと


「あれ…?圭くんと林檎ちゃん…?」


ドアのほうから、そんな声が聞こえた。