Bitter chocolate










「…じゃ、俺そろそろ帰るかなー」



携帯を見ながら、そう呟いた純也くん。



「え、もう帰るの?」


「うん。だって俺がいてもお邪魔なだけかなって思って」



ね?とあたしに話を振ってくる純也くんはやっぱり意地悪だ。



なんて答えろっていうのよ…。



何も言えず黙っていると、純也くんはクスっと笑った。



「ま、いっか。…んじゃ、帰るね」



「あ、そだ!月曜に英語の課題見せてね!」



「りょうかい」



そう言って、純也くんはあたしの横を通り過ぎるとき…無言であたしの頭をぽんぽんってした。


思わず振り向き、純也くんの背中を見る。



何がしたいのかよくわからないその行動に、首を傾げることしか出来ないあたし。



今の手つきは、励ましてくれてるようにも感じた。